WEB担当者に向いているのはどんな人?求められる5つの力
1.ライティング力
まず、WEB担当者に最低限のスキルとして求められるのが、お客様へ分かりやすく自社の魅力を伝える力。特に文章力は必須です。ビルダーのWEB担当者は、とにかく「お客様に対して文章を書く」機会が多い。自社ホームページだけでも、見学会情報・モデルハウスの案内・施工事例の解説・ブログの執筆など多岐にわたります。メルマガやLINEアカウントへの情報発信、InstagramをはじめSNSの投稿に添えるキャプション(文章)も必要です。
作家やコピーライターのような才能は不要ですが、誤字脱字や難解な言い回しが少なく、ポイントの分かりやすい文章を書ける力があれば、WEB担当者に適任であると思われます。写真・画像・動画を効果的に扱えるスキルももちろん求められるが、「画像は得意だが文章は苦手」という社員をWEB部門に配属した結果、文章作成で苦戦するケースもあるので注意が必要です。
2.分析力
WEB集客は各種施策の実績を数値で可視化できることから、担当者は数字と向き合う機会が非常に多くなります。ホームページであればGoogleアナリティクスやヒートマップといった分析ツールによる現状把握、WEB広告であれば媒体別・広告内容別の費用対効果検証、SNSであればフォロワー数の変化や投稿ごとのエンゲージメント率(反応があったユーザーの多さ)などに目を配り続けなければならない。分析に基づいた課題発見と改善案の策定・実行がWEB集客を大きく左右します。
具体的な分析手法や各種ツールの利用方法は配属後に習得すれば良いが、数字に苦手意識がる場合は習得に苦戦することもあります。また、数字をあまり気にせず感覚に頼りすぎてしまう場合も戦略の方向性を誤ってしまうことがあります。特段に数字が得意である必要はないのですが、数字と向き合って現状を冷静に分析することのできる人材であれば、WEB担当者に向いていると言えます。課題抽出・改善提案のスキルも持ち合わせていればなお良いですが、まずは下地となる分析力があれば十分でしょう。
3.情報収集力
ビルダーWEB担当者ならではの悩みが「社内に相談できる人が少ない」という事です。営業・設計・施工などに比べると社内にノウハウが蓄積されておらず、知見を持つ社員も限られていることが原因です。WEB業界ならではの激しいトレンドの変化も、社内だけで情報を掴むことは極めて難しいです。トレンドのアップデートをできていないビルダーが、現在ではほぼ効果のない手法に頼り続けているケースも散見されます。
そのためWEB担当者には、外部からの能動的な情報収集スキルが必要となります。WEB上の情報や書籍・セミナーは勿論のこと、ホームページ制作会社やWEB広告代理店など知見を持つ協力会社とのコミュニケーションも重要です。前述した分析力と同様に、蓄積した情報を自社の改善施策に反映できるスキルがあればなお良いでしょう。
4.調整力
WEB担当者は、自社業績を左右する集客活動の最前線を担うため、必然的に社内のあらゆる部門から要望を受けることになります。若手担当者が経営陣や営業幹部と日常的に打合せを行うことも珍しくないです。だからこそ、日頃から社内コミュニケーションを密にしたうえで、各所からの要望を調整する能力が求められます。加えて、ホームページ制作会社・広告代理店など外部との調整も必要です。
ただ協力会社からの説明を聞くだけでなく、自社の要望を的確に伝えることも、WEB担当者としての重要な役割です。前述した分析力・情報収集力に調整力が加われば、経営陣のリクエストに対して建設的な対案を提示したり、協力会社からより効果的な提案を引き出すことも可能になりますので、集客に大きなプラス効果をもたらすでしょう。
5.マルチタスク管理力
いわゆる「ひとり担当者」のように少人数でWEB集客を担う場合、原稿の作成・数値の分析・社内外との調整など、タイプが異なるさまざまな業務への対応が求められる。加えて、紙媒体・テレビなどWEB以外の広告宣伝・販売促進業務も担うケースや、(望ましい状態ではないが)まったく異なる業務との兼務になるケースも少なくない。だからこそ、多様な業務に対応できるマルチタスクのスキルはどうしても必要になります。
また、WEB担当者に時折見られるのが「やりっぱなし」。一度始めた施策を、効果が無いからではなく「忙しいから」「飽きたから」といった理由で放置してしまうケースです。このような事態を防ぐためにも、さまざまなタスクを自主的に管理し着実に遂行する能力も必要となります。
※株式会社住宅産業研究所「TACT」参照