注文住宅の会社選び、WEBが1位に・・・

注文住宅の会社選び、WEBが1位に・・・

国土交通省が7月17日「住宅市場動向調査」の最新版を発表した。直近1年間に住み替えを行った世帯を対象に毎年実施される調査で、会社選び・物件選びの過程における情報収集行動も毎回調べている。今年度は2024年4月~2025年3月の間に入居した方が調査の対象。お客様の情報収集行動はコロナ禍を境に大きく変化していますが、今回の調査対象者は大半がコロナ禍の収束後、いわゆる「アフターコロナ」の時期に情報収集を行っていたと考えられます。今回は注文住宅・分譲戸建の2分野に絞って、調査結果を分析します。

1.会社選び・物件選びのWEB活用率 注文はWEB・展示場が同率1位、分譲も過去最高
まずは建築会社や物件を探した方法を紐解きます。注文住宅では、長年にわたってトップであった住宅展示場と、コロナ禍以降に急速な伸びを示すWEBが、初めて同率1位となりました。

2010年代、住宅展示場の利用率は毎年50%前後で推移していたのに対し、WEB利用率は10%台にとどまり、スマホ・SNSが定着した生活様式の中で利用率は低迷していました。WEB利用率がここ数年で急進し、情報収集ツールのトップに立ったのは、コロナ禍における顧客行動の変化を象徴する出来事と言えます。

また、一次取得者層の一定数をデジタルネイティブ世代が占めるようになったことも影響しているでしょう。注文住宅の販売活動がWEBのみで完結するケースは今後も限定的であると考えられ、モデルハウスは引き続き集客、営業において重要な役割を果たすでしょう。しかし、「まずWEBで情報を吟味してからモデルハウスへ」というお客様が増加し、WEBによる住宅会社の取捨選択が定着したのも事実です。

各ビルダーのWEB集客戦略も、もう一段ギアを上げて取り組む必要があるでしょう。分譲住宅は、コロナ禍以前からWEB利用率は注文住宅よりも高水準だったが、コロナ禍を経てさらに利用率が上昇、今回調査では過去最高となりました。こちらも、WEB戦略の重要性が従来よりも一層高まったと考えるべきでしょう。

2.約4割のお客様がWEBで予約・問合せアフターコロナでオンライン商談は減少
次に、3年前から調査が始まった、住宅検討中の「ネット活用方法」についても見ていきたい。WEBで注文住宅会社に見学予約や問い合わせを行ったお客様の割合は、注文住宅・分譲住宅とも4割前後。WEB情報収集者が約76%のため、半数程度がWEB上で住宅会社へアクションを起こした計算になります。WEB来場予約・資料請求を促す仕掛けは引き続き重要ですが、WEBでのアクションを行っていないお客様も一定数存在するため「予約無しでの見学・相談」を促す仕掛けも重要です。

前回に比べて数字を落としたのはオンライン商談の利用率。コロナ禍の収束による対面商談の増加を考えれば妥当な結果でしょう。だが、お客様側の「時間がない」「対面での営業は不安」などの理由から、オンライン商談のニーズは残っています。最近はオンライン商談の訴求に消極的なビルダーが多いが、積極的に打ち出すことでお客様の早期囲い込みにつながる可能性があります。

                           ※株式会社住宅産業研究所「TACT」参照