「見学会・イベント情報」WEBで参加者を増やすには?

「見学会・イベント情報」WEBで参加者を増やすには?

自社ホームページは制作会社に作り込んでもらうページだけでなく、自社内で定期的に更新を行うページも多い。その代表的なものが見学会・キャンペーンなどの情報を掲載する「イベント情報」です。集客の山場であるこの時期は、掲載すべきイベントも増加し、集客効果を求める方も多いでしょう。

しかし、イベント情報から参加申込の獲得に苦戦している会社は多いようです。苦戦の原因は様々ですが大きな要因の1つとして考えられるのが「イベント情報の掲載内容」です。住宅会社のイベント情報ページを見ると、イベントの概要・参加メリット・参加方法が分かりにくく、お客様に伝わっていないと思われるものが、大手・中小を問わず非常に多い。

そこで今回は自社スタッフがイベント情報を掲載する際の注意点・チェックポイントを紹介します。
尚、イベント情報以外例えば、施工事例・新着情報・モデルハウス情報などでも応用可能です。

1.イベント内容・参加メリットは必ず「文章」で伝える
「日時・会場・写真しか掲載していない」「チラシ画像を張り付けているだけ」など、説明不足のイベント情報は非常に多く見受けられます。必要最低限の情報しか発信していない状態で、自社のことを良く知らないお客様に「行ってみたい」と感じていただくのは難しいです。

少なくともイベントの詳しい内容・参加メリットは文章で詳しく説明すべきです。例えば、見学会であれば建物の見どころ・こだわりポイント、相談会であれば具体的な相談内容の例・参加したお客様の声、キャンペーンであれば詳しい参加方法・特典内容は盛り込んでおきたいところです。

2.自社のこと・住宅のことを良く知らないお客様にも「伝わる」表現を
文章を書く際に気を付けたいのは専門用語です。住宅・建築・不動産の専門用語を多用している文章は、住宅の初心者であるお客様には伝わりにくいですし、自社オリジナル仕様や商品の名称も一種の専門用語であり当たり前のように用いるべきではないのです。
自社のこと・住宅のことに詳しくないお客様にも伝わる表現が求められます。

とは言え、専門用語を完全に排除するのは難しいでしょう。その場合、例えば「ZEHの住まい」ではなく「暑い夏も快適・省エネを実現するZEHの住まい」と書くなど、お客様に概要・メリットが伝わる補足説明を添えると良いです。

3.「写真・画像の質」に配慮 暗い・汚い・傾きはNG
特に見学会の案内では、文章だけではなく写真・画像による訴求も重要です。しかし、「曇りの日に撮影していて暗い」「現場が汚く見える」「写真が傾いている」といった、お客様に魅力が伝わらない(むしろマイナスイメージを持たれかねない)写真が散見されます。プロカメラマンではなく自社スタッフで撮影する場合も、「お客様に見ていただく写真である」点を念頭に置き、最低限のポイントを押さえて撮影を行うべきです。

尚、完成見学会の場合はホームページ掲載時点で現場写真が無いケースが多いようです。その場合もパース・類似事例の写真などは必ず掲載しておきたいところです。自社更新ページであれば、写真を撮影できた時点で内容を差し替えることも容易でしょう。

4.「このページだけで申込みたくなるか」の視点で掲載情報をブラッシュアップ
イベント情報は、WEB広告やQRコードのライティングページ(クリックして最初に表示されるページ)として使用されることが多い。この場合、該当ページのみでイベント申込まで完結する、あるいは申込ページへスムーズに誘導できることが理想的です。
イベント内容に加え、申込に至る動線の分かりやすさも配慮が必要です。

また、1ページだけで申込まで至るためには、そのイベントの特長をページ内で十分に伝えることが必須です。自社のことを良く知らないお客様が多く閲覧する場合は、自社の特長もページ内で説明する必要があるでしょう。これまで説明した文章・画像の注意点を踏まえながら、「このページを見ただけで申込みたくなるか」という視点で掲載情報のブラッシュアップを図ってください。

5.作成したページの見え方を必ず「スマホで」確認する
ページ作成が完了したら、ホームページに公開する前(もしくは公開直後)に、そのページがどのように見えるのかをスマホで確認しましょう。パソコンの画面で見るだけではなく、お客様の大半が利用するスマホで確認することが重要です。

このプロセスを怠っている会社が意外と多いのではないでしょうか。「写真の画質が粗い」「画像内の文字が小さすぎて読めない」「文章が長すぎてスマホでは読みづらい」「文章の文字サイズが大きすぎて読みづらい」といった失敗の経験がある会社は、特に確認作業が必要です。

6.ページ公開後は「効果測定」PDCAを回し情報発信の質を高める
ページ公開後は効果測定も重要です。イベント申込数はもちろんのこと、Googleアナリティクスを使用することで、ページへのアクセス数・平均エンゲージメント時間(お客様がページを見ていた秒数の平均値)といった指標も確認できる。今回の記事を踏まえて掲載内容を改善いただいた場合、これらの指標をみれば、改善効果を測ることが可能です。

指標が改善した場合は次回以降も同様の改善を継続し、変わらない場合は別の方法を試すことになります。また、複数のページで指標を比較し、より実績が良いページの内容・構成をベースに新たなイベント情報ページを作成すれば申込に至る可能性を高めることも可能です。

「改善実施⇒効果測定⇒次の打ち手」というPDCAを回し、自社による情報発信の質を高めてイベント申込の増加に繋げていきましょう。

                          ※株式会社住宅産業研究所「TACT」参照