注文住宅のWEB情報収集、2年間で約1.5倍に

注文住宅のWEB情報収集、2年間で約1.5倍に

皆様お世話になっております。
今回は4月26日、国土交通省が毎年実施している「住宅市場動向調査」の最新結果を公表しましたので、その情報を共有したいと思います。今回共有する情報は直近1年間に住み替え、建て替え、リフォームを行った世帯を対象にした調査ですが、国交省が発表したプレリリースの見出しは「インターネットによる物件情報収集が大きく増加しています!」というものです。

長年実施されている本調査において、ネット関連の話題が見出しに掲げられたのは異例のことであり、お客様の情報収集行動が大きく変わったということを示しています。

1.2021年度のネット利用率は27.5%「紹介」と並び情報収集手段2位に
今回の2021年度調査で、住宅会社の情報収集方法を「インターネット」と答えたのは27.5%。2020年度(23.6%)から+17%、2019年度(18.9%)からは46%と、2年間で約1.5倍の大幅な伸びである。1位の「住宅展示場」49.0%とはまだ開きがある一方、長年にわたって2位であった「知人等の紹介」27.5%に初めて並びました。大都市圏に絞ると、インターネットはすでに住宅展示場に次ぐ2位。一方で、紙媒体である「住宅情報誌」「折込広告」は2年連続で利用率が減少。特に首都圏では折込広告は2.8%と、2年連続で2%台に低迷しています。

過去10年間の推移でみると、ここ数年のネット利用の伸びは明確です。日本国内でインターネットが普及して20年以上経過するが、注文住宅の情報収集に関しては、ネット利用率は2018年頃まで長らく15%前後で推移しており、情報誌・折込広告と大きな差が見られなかった。分譲住宅・賃貸住宅ではネット利用率が40%前後に達していたことを考えると、注文住宅での利用率はかなり低かった。注文住宅のビルダー・工務店においてWEB集客の取り組みに遅れがみられたのは、このようなお客様の動向も影響していたものと思われます。

注文住宅でもネット利用率が伸び始めたのは2019年度から、利用率が比較的高かった大都市圏で「紹介」を上回るようになったほか、その他の地域でも利用率が上昇し、紙媒体との差が顕著になった。その後は冒頭にお伝えしたような「2年間で約1.5倍」という大幅な伸びを示しています。

2.最新データもコロナ禍は未反映?利用率はさらに上昇している可能性も
ここで気を付けておきたいのが、今回(2021年度)のデータは「2020年4月~2021年3月に建築・入居した」世帯が対象であるということです。対象世帯の大半は、最初の緊急事態宣言(2020年4月)の時点で、すでに情報収集・会社選定を終えていたと考えられます。ということは、今回の調査結果はコロナ禍による情報収集の変化を十分に反映していないと思われます。今回のデータでも大幅な伸びを示しているが、現時点でのネット利用率はさらに増加している可能性が高く、すでに「紹介」を上回っているかもしれない。

このブログ読書のほとんどがWEB集客戦略の重要性を認識していると思いますがここ数年(コロナ禍の直前から)は特に大きな潮流の変化が起きていることを、改めてご理解いただきたいと思います。今後も増え続けるであろうWEB上のお客様を確実に獲得するため、さらなる集客戦略のブラッシュアップが求められています。

                            ※株式会社住宅産業研究所「TACT」参照