自社ホームページ、全面リニューアルすべきか?

自社ホームページ、全面リニューアルすべきか?

コロナ禍以降WEB集客の重要性が高まっている昨今自社のホームページの見直しを検討している会社は多いようです。ここで多くの会社が悩むのは「ホームページの全面リニューアルを行うべきか」という点です。全面リニューアルや大規模な改修は数百万円単位の投資となるため、判断が慎重になるのは当然だと思います。しかし、いたずらにリニューアルを先延ばしにした結果、集客で機会損失を起こすのも避けなければなりません。今回は、「このような状態のホームページはリニューアルを行うべき」という目安を5つほど紹介します。1つでも合致するようであれば、早急なリニューアル実施をお勧めします。

1.掲載情報と販売現場のズレが目立つ
前回のリニューアルから年月が経過すると、仕様変更や新商品の追加などにより、ホームページの内容と現状の販売内容にズレが生じてきます。多少の変更であれば、ホームページの該当箇所を都度修正すれば問題ありません。しかし、例えば主力商品が変わっている場合は、ただ商品ページだけを修正すれば良いのではなく、施工事例やお客様の声も主力商品のものをメインに掲載しなければなりません。トップページの構成も、主力商品を中心に据えるように見直すべきでしょう。こうなると、部分改修では十分に対応できない可能性が高く、全面的なリニューアルが必要です。

その他にも、仕様の大幅な変化や集客方針の変更などにより、ホームページと販売現場の乖離が大きくなっているようであれば、リニューアルに踏み切るべきでしょう。前回のリニューアルから時間が経過しているホームページほど、注意が必要です。

2.構成が複数で、社員も迷子になってしまう
これも、前回リニューアルから年月を経たホームページに多いケースです。「リニューアル時には思いつかなかったが、こんなコンテンツも追加したい」「新商品を作ったので特設ページを作ってPRしたい」などとコンテンツ追加を続けた結果、社員でさえ必要な情報にたどり着けない事態に陥ってしまうことがあります。社員が迷子になるのだから、お客様が迷子になるのは言うまでもありません。必要なページを都度追加するのは悪いことではないのですが、増築を繰り返して複雑になったホームページは一旦取り壊して、ゼロベースで情報を再整理すべきでしょう。

3.自社で更新できるコンテンツが少ない
ホームページ内のコンテンツ更新は、できる限り自社で更新作業を完結できる仕組みが望ましいです。ホームページ制作会社に依頼すべき更新作業(ホームページ全体のデザイン変更・特設ページの制作など)もあるが、イベント情報・物件情報・施工事例・スタッフブログといった日常的に更新を行うコンテンツは、自社更新の仕組みが必要でしょう。もし、これらのうち1つでも自社更新ができない仕組みであれば、リニューアルによるシステム変更を検討しましょう。

自社で簡単に更新できるシステムは、情報の即時掲載によって集客の機会損失を防ぐのはもちろんのこと、ホームページ集客の肝である「コンテンツの量と質」を向上するうえでも重要です。

4.スマートフォンで使いづらい
ホームページをスマートフォンで見るお客様が大多数を占める今、自社ホームページはスマホでの見やすさ・使いやすさを最優先することが当然です。しかし、住宅会社のホームページは、まだまだスマホでの使い勝手を考慮しているとは言い難いものもあります。
自社のホームページをパソコンではなくスマホで見直し、操作しづらい箇所や見づらいページが多いようであれば、全面リニューアルが必要と思われます。また、スマホ用ページとパソコン用ページを別々に制作し続けた結果、管理が煩雑になっていると感じる場合もリニューアルを検討すべきでしょう。

5.反響率が0.1%を下回っている
反響率(ホームページの反響数÷ホームページの訪問者数)は、会社規模・エリア・WEB集客の方向性などによって目標値が変動するため、一律の目安を示すのは難しい。しかし、一般的な会社のホームページの場合、0.1%を下回っているのであれば、即リニューアルに着手するべきです。チラシであれば0.1%(1,000分の1)は上出来と言えるが、チラシは不特定多数に配布する媒体であるのに対し、ホームページは自社に関心のあるお客様だけが閲覧する媒体です。

自社に興味を持ったお客様を1,000人集めて、一人もランクアップできないホームページは、集客ツールとして機能不全を起こしている状態であると言えます。ちなみに、反響率が0.2%に満たない場合も、その明確な理由(OB客向けのコンテンツを充実させている、WEB広告を広範に配信しているなど)が無ければ、リニューアルを検討すべきでしょう。

以上5つの基準はあくまでも「今すぐリニューアルを行うべきホームページ」の目安です。これらに合致しない場合も、自社のWEB集客をより強化したいと考える場合は、リニューアルに踏み切って問題ないです。ホームページの全面リニューアルには、最低でも4~6ヶ月の期間を要します。来年以降の集客でWEBを本格的に強化したいのであれば、この時期での決断が必要です。

                            ※株式会社住宅産業研究所「TACT」参照